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自己紹介

中里 好市(なかざと こういち)S37生 フリーランス技術者

 「そんな職種があるのですか!?」と驚かれる世にも珍しい防音コンサルタントです。世間では不可能とされることばかり取り組んでいますので、研究費は膨大に掛かるものの上手く行っても当たり前、 上手く行かなければ責任を問われ、超ハイリスク・ローリターンな仕事です。 企業内には同じような職種がありますが、独立系としてはまず成り立たず同業者はほとんどいないと思われます。それが、理論無視のめちゃくちゃな防音業界を助長しているかもしれません。

つぶやき

 最近、技術が高くなってきて問題を容易に解決できる事例も増えてきました。防音で苦労されている方には大変驚かれ歓喜されるのですが、あまり詳しくない方には「簡単な作業なんだ」と思われて費用に不満を感じられることがあります。 技術者の宿命かもしれませんが影の努力があればこそなんです。決して不当請求(ぼったくり)などしませんので、どうかご理解いただけると嬉しいです。

職歴

 色々な職種を経験するうち、自分が他人とはかなり異なるタイプであることに気付き、自分にしか出来ない分野を探しながらやってきました。 会社の中で研究に没頭しているよりも、やっぱり外に出て人と話がしたい。そして笑顔が見たいという思いが自分のパワーの源です。

(1)大阪茨木工業高校 電子工業科卒業
電子回路・コンピューター・プログラミング・電子制御・機械加工など、メカトロニクスの基礎を習得しました。
(2)日産自動車 中央研究所(現:総研)計測機器購買・OA化・IT化部門
機械・電気・電子・化学・人間工学などの分野のみならず、計測技術や知財管理、プロジェクト管理など周辺分野も含めた幅広い知識と経験を得ました。 また事務屋と技術屋を仲介する間接部門だったおかげで、多様な立場・価値観を理解することや、伝える技術についても学びました。
(3)ホンダツインカム(チューニングショップ・中古車販売店)店頭営業
それまで、体験講座で自動車ディーラーの営業と同伴したことはあるものの、自分が主体となって顧客対応する初めての経験でした。
(4)西川産業 (寝具メーカー)睡眠科学研究所 技術顧問
自動車シートの開発で得た人体支持に関わる知識を活かして、マットレスの新構造を特許出願し、同社に権利販売しました。また、人間工学に関わる知識も活かせ、新たな知見も沢山得ることができました。
(5)中里技術研究室(個人事業)技術コンサルタント
地元の開発系企業に対して技術支援、特許出願支援などで、コンサルタントとしてスタートしました。
(6)アクセスコーポレーション(Web制作会社)新規開拓営業
それまでのコンサルティング活動において、ホームページの必要性を痛感し、技術習得のために就職しました。 そこで飛び込み営業も経験し、中小企業のOA・ITレベルの格差も実感しました。 その会社、入ってみたら実はなんと芸能界、アダルト業界、闇金融業界も絡んでいた“フロント会社”で、1年ほど経ったある日、会社は突然なくなっていました。
(7)Web制作およびパソコン技術サポート(個人事業)
前職の営業経験で建築会社のパソコン活用の立ち遅れが目に付いていたため、パソコンの操作教習からホームページ製作、ネットワーク構築までを手掛ける個人事業を始めました。 特にネットワークはまだ誰も分からない時代でしたので、顧客から重宝されていました。
(8)ワットマン(家電量販店)店頭営業
前職では好評をえていたものの同業者の参入が相次ぎ価格競争に巻き込まれたため、それまでの知識を活かして店頭スタッフとして再就職しました。 ここでのクレーム対応と新人教育を長く担当したおかげで 接客の技が磨かれ人と話すことが好きになりました
(9)中里技術研究室(個人事業)建築コンサルタント
ワットマンが家電量販業務から撤退することとなり、個人事業を再開しました。 過去の個人事業で建築系の科学知識の低さを痛感していたので、それまでの人脈を活かして建築系の技術面を支援していました。
(10)アイディールブレーン(地震対策機器)開発営業
前職の中で、制震という新しい概念に興味が湧いてきたので、各社の製品を調べているうちに「制震テープ」という面白そうなものを見付け、そのメーカーの門を叩きました。
(11)エヌテック・ラボ(個人事業)防音コンサルタント(現在)
地震の研究から、音と振動と揺れが同じく波の性質を持つことに気付き、防音・防振技術に広く適用できることを見出しました。 そこで、建築系で最も遅れている分野である防音に対象を特化した屋号を新設しエヌテック・ラボとして個人事業を再スタートしました。

(その他、合間にさまざまアルバイトや派遣業務を経験し裏知識も増えました)

所有資格

 防音コンサルタントに特別な資格は必要ないのですが、技術と知識と経験は非常に広くて深いものを要求されます。また、それ以上に求められるのが、目の前で起きている現象の本質を見極める洞察力と、 全く異なる分野の技術や経験を柔軟に活かせる応用力です。 ミスなく施工しやすい構造を見出すため、各分野の施工経験も当然必要になります。おかげで研究開発に必要なものは大抵作れるようになりました。

普通自動車運転免許
誰でも持っている資格ですが、18才になってすぐ取得したので、いつのまにか8tまでの中型車に乗れるようになっていて嬉しいです。
第三種冷凍機械責任者
ちょっとしたビルの全館空調までまかなえる大型エアコンの取り扱い免許です。車のエアコン開発にも関与していたので技術的な知識はあったのですが、大型機の運用知識と経験は、現在の空調設計におけるコンサルティングに活きています。 実際の現場は熱量計算だけで上手く行くほど単純ではないので、ダクトの結露や通風損失、室内の気流解析はもとより、輻射熱の感じ方など人間工学的な配慮も必要になってきます。
4級アマチュア無線技師
これが意外と役に立っています。音や振動は波が伝わる現象なので、電波や電子回路の通信技術が応用できるのです。 通信では信号を伝えやすくするのが技術ですが、防音では信号(音や振動)を伝えにくくするのが技術なので、逆手に使えばいいのです。
国内A級運転競技者免許
人間の身体も応答系の一部として目や三半規管から入った信号がどう伝わって車がどう動くか身体で学べました。 高速走行中のスピンなど頭で考えるだけではとても理解できませんから。 今このライセンスは継続していませんが、これらの高速走行での経験がサスペンションやインシュレーターの開発に非常に役に立っています。

プライベート

車いじり

 会社の先輩からお下がりの古い車(S20フェアレディZ)を譲り受け、初めてのマイカーを所有したころから必要に迫られて(つまりお金がなくて)車整備・改造などをやっていたので趣味と言えるかどうかは分かりません。 走っている時間よりも整備している時間のほうが長かったかも知れません。でも、おかげで躊躇なくエンジンも足回りも組み直せるようになりました。 幸いにも自動車会社の寮生だったので整備場所や工具には困りませんでしたが、次第に自分専用の工具が増えていって、結局はお金が掛かっています(汗)。 でも現在、それらが実験機材を作ったりするのに大変役立っています。

 若い頃はいわゆる走り屋で、モータースポーツクラブを3つも掛け持ちしていました。周囲にはレース関係者も多く、国際A級・B級の友人もいて結構鍛えられました。 一人で走るジムカーナよりもバトルが好きだったのでレースにあこがれていましたが、でも結局は経済的な制約と時間的な制約で国内A級ライセンスまでしか取得しませんでした。 国際ライセンスを維持するには人生を全てつぎ込むぐらいの気概がいるので、多趣味の自分にはとても無理でした。またぜひサーキット走行会(ライセンスが要らないやつ)に行きたいと思っています。 会社内にテストコースがあり、矢田部(当時)の高速周回路を走る機会もあり、毎週末箱根に走りに行けて恵まれた環境でした。

音楽

 この仕事を続けていると必然的に音楽関係者の知り合いが増えるのですが、残念ながら音楽にはからきし疎いです。高校時代はフォークソング部だったくせに。
 12弦ギターにあこがれて高音3弦をダブルにした9弦ギターを作ったりしていました。今はエレキバンジョーを始めたいと思っているのですが、ネットで調べてみたら欲しいものは非常に高価なようで、これもまた作るかもしれません。 ところが最近、三味線をもらいました。もう始めないわけには行きません。